ペガスス座 秋の夜空を代表する星座

ベガスズ座

ペガスス座は、秋の夜空を代表する大きな星座の一つです。

大勢の中で際立って目立っていることを「頭角を現す」といいますが、明るい星が少ない秋の星座の中で、ペガスス座はまさに頭角を現しています。

特徴と位置

ペガスス座は秋の夜空の天頂付近に位置し、10月下旬の午後8時頃に南中します。

4つの明るい星が作る大きな四辺形(「秋の大四辺形」または「ペガススの四辺形」)が特徴的です。日本ではこの4つの星は、「桝形星」や「四つ星」などと呼ばれていました。

この四辺形は東西南北に沿っており、秋の星座を見つける際の目印となります。

β星とα星で形づくられる西の辺を南に伸ばせば、みなみのうお座のフォーマルハウトにぶつかります。

実は、四辺形の北東の星はアンドロメダ座のα星です。この星とペガスス座のガンマ星でつくられる東の辺を南に伸ばすと、くじら座 のデネブカイトスが見つかります。さらに、東の辺を北に伸ばせば、カシオペア座、ケフェウス座を経由して北極星に到達します。

星座の由来

ペガスス座は、ギリシャ神話に登場する天馬ペガススの前半身をかたどっています。

神話によると、ペガススは英雄ペルセウスが魔女メドゥーサの首を切り落とした際、その血から生まれたとされています。

実は、ギリシャ時代にはこの星座は単に「馬座」とされていました。いつの間にか翼が生えてペガススになったのでしょう。

見どころ

【球状星団M15】
ペガススの鼻先にある大きく明るい球状星団です。双眼鏡でみるとぼんやりとした雲のように見え、口径10cm程度の望遠鏡で、周辺部の星が砂粒を散らしたように見えます。

【渦巻銀河NGC7331】
ペガスス座とトカゲ座の間にある比較的明るい渦巻銀河です。小口径望遠鏡でもぼんやりとした細長い光の帯に見えます。

【銀河群「ステファンの五つ子」】
NGC7331のすぐ隣にある銀河群で、5つの銀河が重なって見える珍しい天体です。1877年にフランスの天文学者ステファンによって発見されたので、「ステファンの五つ子」と呼ばれています。5つの銀河のうち、4つの銀河が実際に衝突しあっています。これらの銀河を観測するには口径30cm以上の望遠鏡が必要です。

見つけ方

カシオペヤ座のW型の星の並びから南に視線を移すと、秋の大四辺形が見つかります。この四辺形の内側には明るい星がほとんどないため、都市部でも比較的容易に見つけることができます。

ペガスス座は、秋の夜空観察の中心的な存在であり、その特徴的な形状から初心者でも見つけやすい星座の一つです。

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