府中市郷土の森博物館のプラネタリウム
府中市郷土の森博物館に入るプラネタリウムです。
府中市郷土の森博物館は、府中市立の総合博物館です。博物館本館を中心としながら、敷地内には梅園や芝生広場、田んぼや畑などもあり、自然豊かなその総面積は14ヘクタールと、東京ドーム約3個分の大きさを持ちます。
1968年に開館した府中市立郷土館を前身として、1987年に現在の地で「郷土の森」として開館。1989年に第2期工事、1994年に第3期工事が完成し、2001年に現在の名称となりました。2023年9月から2024年7月にかけては、老朽化に対応した改修工事も行われています。
プラネタリウムも入る本館は、1階にプラネタリウムの他に天文展示コーナーや特別展示室、会議室があり、2階に常設展示室と企画展示室、体験ステーションなどがあります。またミュージアムショップや喫茶コーナーも1階に入ります。
園自体は府中の縮図が意識されたゾーン分けがされており、通りも、「甲州街道」や「ケヤキ並木」など、府中市中心部の通りが意識された作りとなっています。
園内には、江戸時代から昭和初期に建てられた府中市内の建物8件が移築、復元されいます。その中には、東京都指定有形文化財の旧府中町役場庁舎と旧三岡家長屋門、府中市指定文化財の旧河内家住宅、昭和10年築の木造校舎の一部を復元し、村野四郎記念館も入る旧府中尋常高等小学校校舎などがあります。
また水車小屋やまいまいず井戸など、市内の遺構を復元した建築物も設置されています。
建築物以外では、水遊びの池や、全国の県の木を集めた県木園、府中市の花である「梅」が集められた梅園、田んぼと畑、複数のアート作品、屋外ステージも備えた芝生広場などがあります。
その他、茶室や、椅子80席・畳60席を備えた無料の休憩所も園内にあり、隣接する形では、地元の特産品や観光グッズを扱う「お土産コーナー」や地元産の食材を使ったレストンが入る観光物産館も立地しています。
直径23メートル、関東最大級の水平型ドーム
プラネタリウムは、直径23メートルの水平型ドームとなっており、218席を備えています(一般席190、回転席4、移動可能席10、親子席7、定員は187名)。水平型のドームとしては千葉市科学館と並び関東最大級であり、国内でも、名古屋市科学館(35メートル)や、北九州市科学館(30メートル)、仙台市天文台、福岡市科学館(いずれも25メートル)などに次いで、屈指の大きさの水平型ドームとなります。
オープンは1987年の本館開館時となり、2018年に投影機なども含めて全面リニューアルしています。府中市に本社があり、プラネタリウムメーカーでは国内トップシェアの五藤光学研究所が運営の支援を行っており、「FuchuにはUchuがある」をコンセプトにより本物に近い星空を再現しています。
投影機は、2018年のリニューアル時に刷新された五藤光学研究所の光学式投影機「ケイロンIII」が導入されており、17.5等級までの約1億個の星を映し出します。
また全天周デジタル映像システム「バーチャリウムX」を導入しており、4台の4Kプロジェクターによる明るく高精細な映像を楽しめます。
座席にはレスポンスアナライザー
座席は全て、アンケートやクイズの回答に使用できる「レスポンスアナライザー」を備えています。
リクライニングは前席ほど深くできるようになっており、視認性にも配慮されています。また最後列は幅が広いベンチシートとなっています。
プログラムの投影は、平日は1日4回、土日・祝日は午前に1回幼児向け番組が追加されて1日5回行われます(平日の一部プログラムは学校団体予約がある場合には中止)。
投影は、1回約45分となります。幼児~小学生を対象とした映像番組は、人気のキャラクターが登場して分かりやすく星空について解説してくれます。
また全編がスタッフの生解説による番組も1本投影されており、各日最終の15時30分の回は大人にオススメの番組として、当日の星空解説と映像番組がセットになった投影が行われます。
投影プログラムは全て、スタッフによる今夜の星空の生解説も行われます。
天文展示コーナーも
プラネタリウムの入口には、常設の天文展示コーナーも設置されており、プラネタリウムと同様、2018年にリニューアルされています。
五藤光学研究所の展示コーナーや、府中の名前が付いている「小惑星Musashifuchu(ムサシフチュウ)」の命名伝達書などが常時展示されており、他にも、期間限定での展示が複数行われています。
天文展示コーナーの入場には、博物館の入館料が必要となりますが、プラネタリウムの観覧料は不要です。
その他、各月1回は、特別投影ベビープラネタリウムも開催されます。投影中に話をしたり、泣いてしまっても大丈夫な、乳幼児も連れた家族向けの投影となっています。
休館日は月曜日、月によって変動も
府中市郷土の森博物館は、月曜日と年末年始が休館日となっていますが、梅まつりがある2月~3月上旬は休館日がありません。また月曜日が祝日の場合は開館し翌火曜日が休館となりますが、夏休みや曼珠沙華まつりの期間は、祝日翌日の火曜日も開館となります。その他、保守点検の期間で閉館することもあるため、Webサイトでの事前確認が必要です。
プラネタリウムを観覧するためには、観覧料に加えて博物館の入館料も必要となります。
観覧料は、大人600円、中学生以下300円、4歳未満は無料となっています。博物館の入館料は、大人300円、中学生以下150円となります。
また回数券も販売されており、観覧券は11枚綴りで大人6,000円、中学生以下3,000円、博物館入館券が同じく11枚綴りで大人3,000円、中学生以下1,500円と、いずれも10回分の料金で購入できます。
観覧券は当日午前9時から現地発売機で販売されますが、土日・祝日と特別イベントおよび特定期間の観覧券は、Webでの購入も可能となっています。Web観覧券は、観覧予定日の2週間前から販売されます。
最寄り駅からは距離がありバス利用、駐車場は無料
府中市郷土の森博物館の最寄り駅は、JR武蔵野線・南武線の府中本町駅もしくは、京王京王線の中河原駅、西武多摩川線の是政駅となり、それぞれの駅から徒歩で20分ほどの距離となります。また京王線・JR南武線の分倍河原駅からも徒歩で25分ほどの場所です。
鉄道駅からは徒歩で20分以上と離れた場所にあるため、公共交通機関の場合は、バスでの利用の方が利便性があります。
分倍河原駅方面からは京王バスの「郷土の森総合体育館」行に乗車し、「郷土の森正門前」で下車後、徒歩2分ほどの距離です。分倍河原駅方面の京王バスは土日祝日のみ一部が府中駅まで運行していますが、こちらは往復共に1日3本しか無いため、京王の場合は分倍河原駅まで移動した方が良いと言えます。
府中駅、分倍河原駅、中河原駅方面からは他に、府中市コミュニティバス「ちゅうバス」の南町・四谷循環も利用でき、「南町二丁目」もしくは「芝間稲荷神社」からそれぞれ徒歩6分ほどの場所となります。
駐車場は無料で併設されており、平置きの駐車場と2階建て立体駐車場の合計約400台分が利用できます。
写真 (c) Google Map