系外惑星 第二第三の地球はあるか?

地球

 水と二酸化炭素、そして陽射し。植物が養分を作り出すのに必要な要素です。生成された養分は水に溶けません。そのためいったん分解して水に溶ける形にして実や根などに運び、そこで組み立て直して蓄えます。この養分をエネルギー源や身体の材料として他の動植物が生きています。

 このことから、生命には水と有機物(生命体を作る物質)、エネルギー源(光や養分)が必要であることがわかります。少なくとも地球の生命に関してはこの三要素は外せません。特に水は化学反応や物質輸送の担い手として不可欠です。

生命が存在できる惑星の条件は?

 そこで疑問です。生命は地球だけに存在するのでしょうか。

 まず水はありふれた物質です。水素と酸素でできていて、この二つの元素は宇宙で1番目と3番目に多く互いに結合しやすいのです。次に有機物もありふれています。主要構成成分である炭素は4番目に多い元素なのです。そして宇宙には光の他にさまざまなエネルギー源があります。そうとなれば、この宇宙で生命の三要素が揃うのは珍しいことではなさそうです。

 あとは環境次第。では、地球のような惑星があるかどうかを探ってみましょう。

 地球の特徴は岩石でできていることと、表面に海と酸素が豊富な大気があることです。酸素は生命活動と深い関係があります。海と酸素がある惑星があれば、そこに地球と同じような生命が存在する可能性があります。

 地球のような岩石惑星の表面に液体の水があるかどうかは、惑星が巡る恒星(中心星)からの距離によります。近すぎれば灼熱の世界に、遠すぎれば極寒の世界になります。この中間では海が存在し得るので、恒星を囲むこの範囲をハビタブルゾーンと呼びます。

 惑星がこのハビタブルゾーン内にあることが地球に似た環境が実現するための最低条件です。ここに実際に海が存在して地球で見られるような生命が誕生すれば、酸素が豊富な大気ができることでしょう。

生命が存在する可能性がある惑星の数は?

 ところで、そもそも太陽以外の恒星に惑星があるのでしょうか。これについては1995年以来、太陽系外の惑星、すなわち系外惑星が6,000個ほど発見されています。このうち約20個がハビタブルゾーン内にある地球程度の大きさの岩石惑星です。

 このようなデータを基にすると、天の川銀河にある地球のような惑星の数が推定できます。推定法にもよりますが100億個という数字があります。第二第三の地球どころではありませんね。

 このような惑星の生命を探るには、海があるか、大気に酸素が含まれるかがわかれば良いのですが、これを調べるには精度の高い観測が必要で、将来の観測技術の発展に委ねられています。

 なお、巨大惑星の衛星のような惑星以外の天体にも生命の可能性が見出され、太陽系内の探査も始まっています。系外惑星の発見方法や地球とは異なる環境での生命の可能性については、またの機会に紹介しましょう。

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