
2025年は珍しい天体ショーがたくさん見られましたが、2026年もまた、私たちの頭上ではさまざまな天体ショーが繰り広げられます。
毎年恒例の流星群はもちろんのこと、月食や惑星の接近など、肉眼でも楽しめる宇宙のイベントが数多く待ち受けています。
そこでこの記事では、2026年に日本で観測できる主な天文現象をまとめて紹介します。
2026年の主な流星群&極大日カレンダー
1年を通じて観測のチャンスがある流星群は、天体ショーのなかでも特に人気です。
ここでは2026年に注目すべき代表的な流星群と、それぞれの見ごろ時期を紹介します。
しぶんぎ座流星群(1月)
2026年の最初の注目イベントは、しぶんぎ座流星群です。
活動は1月1日から4日頃までで、極大日は1月4日の明け方ごろと予想されています。
1時間あたりの流星数はやや少なめな年もありますが、条件が良ければ明るい流星が観測されることもあります。
しぶんぎ座流星群は、放射点が北の高い空にある深夜から明け方が見やすく、寒い時期ならではの澄んだ空気が星空をより美しく見せてくれるでしょう。
ただ2026年は満月に当たるため、観測の条件は良くありません。
ペルセウス座流星群(8月)
毎年夏の風物詩として知られるのがペルセウス座流星群であり、2026年の極大日は8月12日〜13日と予測されています。
この流星群は1時間あたり最大で数十個もの流星が出現する可能性があり、天候と月明かりの条件が良ければ、肉眼でも迫力ある流れ星を多数観測できます。
観測しやすい時間帯は深夜〜明け方。
夏休み中ということもあり、家族や友人と寝転がって空を見上げる観察イベントにも最適です。
2026年は13日が新月となり、観測には絶好の条件となります。
ふたご座流星群(12月)
年末に向けての締めくくりにふさわしいのが、ふたご座流星群です。
極大日は12月14日ごろとされ、観測条件が整えば、非常に明るく見ごたえのある流星が見られます。
空気が澄んでいて光害の少ない場所であれば、星空全体が光で満たされるような光景に出会えるかもしれません。
冬の寒さは厳しいですが、防寒対策をしっかりと準備して臨むことで、快適に楽しめます。
14日は21時頃に月が沈むため、それ以降に観測するのがおすすめです。
2026年の注目すべき月と惑星のイベント
2026年は流星群だけでなく、月や惑星に関する現象にも見逃せないイベントがいくつかあります。
月食や惑星の接近など、肉眼での観察が可能な現象も多いため、事前にチェックしておきたいところです。
2026年の皆既月食を見てみよう
2026年3月3日の夜、日本全国で皆既月食(かいきげっしょく)が起こります。
皆既月食とは、月が地球の影にすっぽりと入り込む現象であり、このときの月は完全に暗くならず、赤黒い色(赤銅色)に変化して見えるのが特徴です。
今回の月食では、夕方のうちに月が地平線から昇り、夜8時ごろに月が完全に影に入って赤くなると予想されています。
その後、少しずつ元の明るさを取り戻していき、夜9時すぎには皆既食が終わり部分食へと移り変わっていきます。
惑星の接近と見ごろの時期
2026年の夜空では、惑星が見やすくなるタイミングもいくつかあります。
惑星は太陽に対して位置が変わり、見える時間帯や明るさが季節によって異なるため、特に注目したい時期を押さえておきましょう。
まず年のはじめ、1月10日頃は木星が衝(しょう)と呼ばれる状態になります。
衝とは、地球が太陽と外惑星(木星や土星)の間に入り、惑星が夜の空に一晩じゅう見えるようになるタイミングのことで、この日に近い時期の木星は空の高い位置で長い時間観察でき、明るく輝いて見えやすいのが特徴です。
土星の衝は10月5日のため、秋には土星の観測が楽しめそうです。
また、2026年2月28日前後には、6つの惑星がほぼ同じ方向に並ぶ、惑星直列が起こります。
水星・金星・木星・土星・天王星・海王星が夕方の空に並んで見える珍しい現象で、晴れた日の日没後に空を見上げると、数多くの惑星が同時に観察できるかもしれません。
まとめ
2026年は、流星群・月食・惑星の接近など、多彩な天体ショーが一年を通して見られます。
しぶんぎ座流星群やペルセウス座流星群、ふたご座流星群といった定番の流星群はもちろん、月や惑星の動きにも注目です。
天体ショーは、特別な道具がなくても空を見上げるだけで楽しめるため、2026年もぜひ夜空に目を向けてみてください。





