みずがめ座η流星群を見よう!2025年の見頃は?観察ポイントと記録のコツ

みずがめ座η流星群

春から初夏へと季節が移り変わる4月下旬~5月上旬、夜空では毎年恒例の天文イベント「みずがめ座η(エータ)流星群」が見頃を迎えます。

この記事では、2025年の流星群の観察ポイントやピーク時間、初心者でも楽しめる記録のつけ方を紹介します。

1. みずがめ座η流星群とは?

みずがめ座η流星群(Eta Aquariids)は、毎年4月下旬~5月上旬にかけて活動する流星群で、ハレー彗星のチリが地球の大気に突入して光を放つ現象です。

この流星群は、1時間あたり最大20~30個程度の流星が観測できることもある比較的活発な流星群です。速度がとても速く、秒速66kmほどのスピードで大気に突入するため、明るく長く尾を引く流星が多いのも特徴です。

活動時期:4月19日~5月28日頃
ピーク(極大)予想:2025年は5月6日(火)未明~明け方
放射点:みずがめ座のη(エータ)星付近(南東の空)
母天体:ハレー彗星(1P/Halley)

この流星群は、地球が毎年ハレー彗星の軌道に残されたチリの帯を通過することによって発生します。ちなみに、10月の「オリオン座流星群」も同じくハレー彗星に由来する流星群です。

南半球での観測に適している流星群としても知られていますが、日本でも条件が整えば十分に楽しむことができます。

2. 2025年の観察条件は?

みずがめ座η(エータ)流星群と放射点
みずがめ座η(エータ)流星群と放射点 (c) 国立天文台

◆ ピーク時間と見頃

ピーク予想日時:5月6日 午前2時~夜明け(4時半頃)
観察に最適な時間帯:深夜~明け方(放射点が高く昇る時間帯)

放射点であるみずがめ座η星付近が地平線から十分に昇るのは、午前2時頃から。したがって、5月6日の未明~明け方(2:00~4:30頃)が観測のベストタイムとなります。

◆ 月明かりと天気の影響

・2025年のこの時期は新月直後の細い月が夜明け前に昇るため、観測条件は良好です。
・曇天や低い雲が出ると観測できないため、天気予報を事前に確認しておくことが大切です。

3. 観察におすすめの場所と準備

◆ 場所の選び方

・街明かり(光害)の少ない郊外や山間部、高台が理想
・空が広く見渡せる開けた場所がベスト
安全面の確保(車通りが少なく、安全に観測できる場所)

◆ 持ち物チェックリスト

・レジャーシートや寝袋(仰向けで観察)
・防寒具(明け方は冷え込みます)
・飲み物・軽食
・赤色ライト(暗闇でも目が慣れたまま確認できます)
・スマホ&モバイルバッテリー
・観察記録ノート or アプリ

4. 観察方法と流星の見つけ方

◆ どこを見ればいい?

・流星群の「放射点」はみずがめ座のη星付近(南東の空)ですが、流星は空全体に出現します。
・一点をじっと見つめるよりも、空全体を見渡すように視線を広げると見つけやすいです。

◆ 観察のコツ

・最低でも15分~30分は空を見続けてみましょう
・肉眼でOK(望遠鏡や双眼鏡は流星には不向き)
・視線を暗闇に慣らす「暗順応」を意識する

5. 観察記録のつけ方(初心者向け)

流星群の観測は、ただ眺めるだけでなく「記録をつける」ことで一段と楽しさが増します。以下のような記録項目を押さえておきましょう。

◆ 記録するポイント

・観測日と時間帯(例:5月6日 2:00~4:30)
・観測場所・天候・気温・月明かりの有無
・流星の数(10分ごとなどで区切って数える)
・明るさや色(例:明るく白い、オレンジがかっていたなど)
・流れた方向(南から北、西から東など)
・特に印象に残った流星の描写

◆ 記録方法の例

・手書きノートに簡単な表を作る(時間×本数)
・スマホのボイスメモにその都度録音しておく

◆ 記録の魅力

・自分だけの観測ログが残る
・次回の観測との比較や分析にも便利
・SNSで共有すれば仲間との交流にもつながる

6. まとめ

2025年のみずがめ座η流星群は、5月6日未明がベストチャンス!天候や場所、観測時間をしっかりチェックすれば、誰でも気軽に流星の神秘を体験できます。

そして観察の感動を「記録」として残せば、あなたの星空体験はもっと豊かになるはずです。ぜひ夜空を見上げて、流れる星たちを見逃さないでください。

写真: みずがめ座η流星群と放射点 (c) 国立天文台

コメントを書き込む