星座解説 オリオン座

オリオン座

オリオン座は、冬の代表的な星座の一つです。

冬の星座の代表というより、星座すべての代表と言ってもいいくらい有名な星座です。

明るい星が多い冬の星空の中でも、2つの1等星(ベテルギウスとリゲル)と5つの2等星が含まれており、非常に目立ちます。

特徴と位置

冬の南の夜空に1等星2個と2等星2個が長方形を形づくり、その中心に斜め一直線に並んだ三ツ星があります。この特徴的な形がオリオン座です。

オリオン座の1等星、ベテルギウスとリゲルは、その色と特徴において鮮やかな対照を成しています。

ベテルギウスは赤みを帯びた色合いを持つ一方で、リゲルは青白い光を放ちます。この2つの星は、日本では源平合戦の旗印の色にちなみ、それぞれ「平家星」と「源氏星」と呼ばれてきました。

オリオンの左肩に位置するベテルギウスは赤色超巨星で、星の進化段階としては晩年を迎えています。一方、左足の下で輝くリゲルは青色超巨星であり、誕生からわずか数百万年の若々しい星です。

星座の由来

ギリシャ神話では、オリオンは海神ポセイドンの息子で狩人のオリオンの姿とされています。

星座図に描かれているオリオンのイメージは右手に棍棒、左手に獅子の毛皮を持っている姿です。棍棒や獅子の毛皮は狩人としての象徴でありオリオンの力強さを表しています。

オリオン座

見どころ

【オリオン大星雲M42】

オリオン座の三ツ星の南に小さな3つの星が南北に並んだ小三ツ星があります。その真ん中にある散光星雲がオリオン大星雲です。

肉眼でも淡い雲のように見えますが、望遠鏡で見ると「トラベジウム」という4重星が星雲の中心にあるのが分かります。

観測したい天体を望遠鏡の視界に収める作業を「導入」と言いますが、オリオン大星雲は比較的導入が簡単なので初心者におすすめです。

【馬頭星雲】

三ツ星の南東に位置する暗黒星雲です。

背景には明るい散光星雲が広がっており、その中に馬の頭の形をした暗黒星雲が浮かび上がっています。

観測条件が良ければ、口径15cmほどの望遠鏡を使って、この暗黒星雲が背景の星雲に入り込んでいる様子を確認できます。

【散光星雲M78】

三ツ星の北側、オリオンの右脇腹に位置する散光星雲です。

「ウルトラマンの星」として名前を耳にしたことがある人も多いかもしれません。

7×50双眼鏡で、淡くぼんやりとした雲のような姿を確認できます。口径10cm程度の望遠鏡を使うと、彗星の頭部のような姿が見えるでしょう。

まとめ

オリオン座が南の空高く昇るのは、寒さが厳しい冬の夜です。

しっかりと防寒対策をして、宝石のように美しく輝く冬の星々を楽しみましょう。

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