20世紀以降の天文学者で、最も有名なのは誰でしょうか?
スティーヴン・ホーキング博士やカール・セーガン博士はとても有名です。
ただ、知名度だけならブライアン・ハロルド・メイ博士でしょう。天文に関する書籍『BANG! 宇宙の起源と進化の不思議』も発表しています。
そして英国のバンド、クイーンのギタリストです。たぶん世界一有名な天文学者でしょう。
クイーンのギタリスト
クイーンのブライアン・メイ(以下敬称略)と書けば、知っている人も多いでしょう。
作品で有名なのは「ウィー・ウィル・ロック・ユー」、歌詞の一部が日本語の「手をとりあって」などですね。
’39(サーティナイン)
ブライアン・メイの人気曲のひとつが「’39(サーティナイン)」。
天文学的見地から書かれた曲として、クイーンファンにもおなじみです。
12弦アコースティックギターに導かれたフォーク調の曲です。この曲が天文学と密接に関わっています。
天文学的な楽曲とは
「’39」は39年のことで、2039年なのか、あるいは全く関係ないのかは明言されていません。
冒頭の歌詞を意訳して紹介します。
「39年にボランティアが集まり
彼らを乗せた船は朝日の空へと出航する」
1番の歌詞で船が出発し、宇宙を旅します。
2番ではその船が帰ってきます。
「39年に船は空から帰ってきたが
大地は老いて色褪せてしまっている
自分では1年しか経過していないのに
ここではこんなにも月日が過ぎている」
いわゆるウラシマ効果ですね。
相対性理論?
ウラシマ効果とは、「高速移動の宇宙船は相対性理論で時間の経過が遅くなる」というものです。
宇宙船の帰還は100年後あるいは数100年後かも知れません。それでも乗組員は、1年しか経っていないように感じています。
「’39」は歌詞だけでなく、サウンドも素晴らしい。
間奏部のどこまでも伸びるコーラスが宇宙的な広がりを聴かせます。興味がある人は、ぜひお聴き下さい。
ブライアン・メイは大学院で宇宙工学を研究しています。
25歳でクイーンのギタリストとしてアルバムデビューしました。そして「’39」が発表されたのは、28歳のときです。
60歳で天文学の研究を再開し、博士号を取得しています。
クイーンと宇宙の関係
今回はブライアン・メイ博士を取り上げました。
クイーンはボーカリストが1991年に亡くなり、実質的にはその時点で終了しました。
しかしその後も何度となくブームになっています。強烈なボーカリストは多くの人の心に残っています。
その名は、フレディ・マーキュリー。
やはり宇宙に関係のあるバンドです。